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「常識覆す大発見」導く力 『技術屋の王国 ホンダの不思議力』片山修著


私たちが知るホンダの正式名称は本田技研工業である。

 四輪のF1グランプリ、二輪のロードレース世界選手権など、レースで大活躍したのも、自動車の排出ガスの一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物をいきなり10分の1にせよという極めて厳しい米国の排ガス規制法を世界で初めてクリアしたのもホンダだった。

 「すべての人間は技術の前に平等」とは創業者、本田宗一郎の言葉だ。

 だが、本書が主に扱うのは自動車でもバイクでもなく、富裕層向けの小型ジェット機「ホンダジェット」である。責任者がまず最初にやったのは、実現不可能とも思える目標を掲げることだった。

 「シビックに羽根をつけたような飛行機を作ろう」

 自動車やバイクのエンジンしか知らない“素人”が、イチからジェットエンジンに取り組むのだからあきれる。飛行機の機体を作った経験のある社員はひとりもいなかった。

 ライバル会社のトヨタから、鳥人間コンテストに熱中していた人間を引き抜いた。

 大学で航空力学を専攻していた若手を集め、アメリカの大学に100万ドルの寄付をして機体づくりのイロハを教えてもらった。

 本書の白眉は、機体チームのリーダーである藤野道格(みちまさ)が、主翼上にエンジンを配置したことだろう。

 通常、航空機のエンジンは主翼の下に配置される。上におけば空気抵抗が大きすぎると考えられたからだ。

 だが、主翼上のごく狭い領域に配置すれば、空気抵抗は増すどころか、むしろ小さくなることが判明した。

 常識を覆す大発見だった。

 小型ジェット機の研究開発のスタートが1986年。製品化に必要なFAA(米連邦航空局)の型式証明書を得たのが2015年。およそ30年の歳月が流れた。

 自動車、オートバイだけでなく、世界初の二足歩行ロボット「ASIMO」やジェット機まで開発してしまうホンダ。その「不思議力」は、個性的な技術者たちの仕事を超えた執念と、気が遠くなるほどの時間が生み出すことを、本書は教えてくれる。(東洋経済新報社・2000円+税)

 評・柳澤健(ノンフィクションライター)

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