女性だけで集まり、楽しくおしゃべりや飲食に興じる「女子会」が人気だ。他にも、女性グループでショッピングをする、ホームパーティをする、映画やスポーツ観戦に行く、旅行に行く……といった女性だけのグループ行動も活況を呈している。
女子会ブームに火を点けたのは、一説にはつい先日、日本でも第2弾が封切されたドラマ発の人気映画『セックス・アンド・ザ・シティ』だという。
4人の米国人女性の恋や友情、ライフスタイルを描いたこのドラマに触発された日本のモデルたちが、ブログ上で「女子会」と銘打って食事会を開催。それをブログなどで発信したことに、端を発するとされている。
ヤフーバリューインサイト株式会社によるインターネットウェブ定量調査(首都圏一都三県在住、20~49歳の有職女性400名への調査。2010 年3月12日~21日実施)によると、女子会の参加頻度は「週に1回以上」が16%、「月に1回以上」が55%という結果となった。半数以上の女性が、月に1回は同性だけで集まって親交を深めている実態が見てとれる。
このムーブメントを、業界各社も放ってはおかない。とりわけ注目しているのが、ホテル業界や飲食業界、旅行業界などだ。各々に「女子会プラン」を設け、女性たちの取り込みに躍起になっている。
たとえば、京王プラザホテル(東京都新宿区)では、女子会プラン「O’shabeliese」(オシャベリーゼ)を用意。レギュラーベッド4台とバスルーム2室を揃えた室内には、DVDデッキと女性用基礎化粧品セット、ナイトウェア、さらにはガールズトークを盛り上げるという「何が出るかなサイコロ」を用意し、女子だけの“秘密の時間”を演出する。
また、「笑笑」や「魚民」「白木屋」を展開するモンテローザでは、今年8月末まで「わらわら女子会プラン」を実施。全国の「笑笑」356店舗にて、なんと60品の料理と60種類のドリンクが3時間飲み放題・食べ放題となる(金・土曜と祝前日は2.5時間)。女性限定で4名以上の事前予約が必要(1人当たり税込み3300円)。
こういったブームの背景には、同性同士でホンネの秘密トークができる気安さや、趣味や価値観、立場が近いことによる共感、ストレス発散や気分転換が図れる開放感、さらには美容や恋愛・結婚など興味のあるジャンルについての情報交換ができるなどのメリットがあるようだ。
そこには、仕事に励みながらストレスを感じている一方、恋愛や結婚に大きく揺れ動く女性たちのホンネが透けて見えるようだ。
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